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営業をやめたほうがいいのはこんな人。辞めるべきかの悩み対策も解説!

営業職に就いているけれど、「本当に自分に向いているのか」と悩む人は少なくありません。

実は、私もかつてその一人でした。営業職で限界を感じ、思い切って辞める決断をしたのです。

その後、マーケティング職に転身したことで、驚くほど仕事への意欲が湧き、充実感を得られるようになりました。

本記事では、私の経験をもとに「営業を辞めたほうがいい人の特徴」や、「営業が向いているかどうか」についての改善策をお伝えします。

この記事が、あなたの悩みを解消し、新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

営業に向いていない人の特徴

営業は多くの人にとってやりがいのある職種ですが、誰にでも適しているわけではありません。

営業に向いていない場合、適性やモチベーションの不足、心理的な負担の大きさから、成果を上げにくくなることがあります。

「自分は営業に向いていないかもしれない」と感じたら、以下の特徴に当てはまる点がないか確認してみましょう。

営業職を楽しめない人

営業職を心から楽しめていない人は、試行錯誤の回数が少なくなりがちです。
そのため、営業職を続けることが難しくなるかもしれません。

営業を楽しんでいる人は、日常生活の中でも自然と営業に関する思考を巡らせています

例えば、電車に乗っているときや家事をしているときでも、相手に刺さるトークやクロージングの改善策を考え続けるのです。このような姿勢が結果に大きな差を生むことがあります。

一方で、私の場合、かつて営業の課題を後回しにしがちでした。

上司から「移動中でも考えられるだろう」と指摘されたときも、「電車では営業のことを考えたくない」と内心思っていました。

このようなスタンスでは、成果を出すことは難しく、私自身、営業職に向いていないと感じた瞬間でした。

その後、私は営業からマーケティングに転身したことで、かつて営業職を楽しんでいた上司と同じような行動が自然に取れるようになったのです。

電車の中ではブログや関連書籍を読み、お風呂では一日の振り返りや翌日のアクションを考える習慣が身につきました。

このように、キャリアチェンジをきっかけに人生が大きく変わることもあります。

もし営業職が「楽しめない」と感じているのであれば、それは自分にとって本当に向いている仕事を見つける良いタイミングかもしれません。

他人と成果を比較してしまう人

営業職において、他人と成果を比較してしまう人は注意が必要です。

上には上がいるため、比較を続けるとキリがなく、満足感を得られないばかりか、大きなストレスに繋がることもあります。

特に営業職は、売上や成績といった数字が評価の中心となるため、評価の基準が非常に限定的であるため、周りとの比較がしやすく、自分の成果に対する満足感を得にくい環境といえます。

こうした状況で他人の成果ばかりに目を向けると、自分自身の長所や成長を見逃しがちになりますが、本来注目すべきなのは、他人ではなく自分自身の進歩や強みです。

一方で、私がマーケティング職に転身した経験から感じたのは、評価の幅が広い環境の働きやすさです。

例えば、デザインに優れている人、企画や戦略設計が得意な人など、それぞれのスキルに応じて評価されるため、他人と比較するのではなく、自分の得意分野を活かすことに集中できます。

このような環境では、劣等感を抱くのではなく、互いに補い合う関係性を築きやすくなります

自分の成長を実感できる職場や環境を探し、そこに身を置くことで、前向きな気持ちで仕事に取り組めるようになるはずです。

年収優先で、商品への愛着がない人

売っている商品が好きでない場合、営業の仕事は非常に困難となり、やがて苦痛を生むことになります。

理由として、商品に対する情熱や信念がなければ、顧客を効果的に説得することが難しいためです。

営業の本質は、単に商品の説明をすることではなく、その商品が顧客の課題をどのように解決し、何を実現できるかを伝えることにあります。

もし年収が良いからという理由だけで営業職に就いている場合、その商品への使用感や熱意を顧客に伝えることが難しくなり、顧客との信頼関係を築くのも困難になりがちです。

一方で、好きな商品や信頼できる商品を扱っている場合、人は自然とその商品の知識を深め、より良い提案をしようと努力します。

このような理由から、商品に愛着を持てず、年収のみを優先する人は、営業職を辞めることを検討した方が良い場合もあります。

内向的で暗い印象を与えやすい人

営業職において、明るい性格の人は商品知識やトークスキルが十分でなくても成績を上げる可能性があります。

なぜなら、明るい人には自然と周囲の人が集まりやすく、社内での協力を得られたり、顧客が「人で買う」という現象が起きやすいからです。

一方で、内向的で暗い印象を与えやすい人は、顧客との距離を縮めるのに苦労することが多く、営業職で成果を上げるのが難しい場合があります。

私自身もどちらかといえば内向的な性格で、法人営業では関係構築に苦労した経験があります。

特に、役員や社長などの上位層との折衝の場面では、信頼関係を築くまでに時間がかかり、初期段階でクレームを受けたこともありました。

もちろん、内向的な性格が全ての営業活動に向いていないわけではありません。

ルートセールスなどの深い信頼関係を築く時間が確保される場では、内向的な人がその強みを発揮できることもあります。

しかし、明るく振る舞うこと自体が苦痛に感じる場合は、他の職種を検討するのも一つの選択肢です。

自分の性格に合った環境や役割を見つけることで、仕事への満足感を高め、より良いキャリアを築くことができるはずです。

目標に追われるストレスが強すぎる人

営業職では常に数値目標が設定され、その達成に向けて努力することが求められるため、プレッシャーが非常に大きくなります。

このため、目標に追われることに強いストレスを感じる人には向いていない場合があります。

私自身、新規開拓型の営業をしていた際、毎月7件の契約獲得目標が課せられていました。

毎月ゼロから見込み顧客を生み出すために、飛び込み営業やテレアポを繰り返す日々。

見込み客が多い月は余裕がありましたが、目標に達しないときは、どう挽回するかを計画し、マネージャーと遅くまで打ち合わせを行うことも珍しくありませんでした。

さらに、土日になっても翌週の営業活動が気になり、心が休まらず、日曜夜はまさに「サザエさん症候群」に悩まされていました。

一方で、営業職に向いている人たちは、目標を達成していなくても自信を持ち、余裕のある行動をしているように見えました。

時には「さぼっている」との話も聞きましたが、これには確かなスキルや経験が裏付けとなっているのかもしれません。

このように、数値目標に強いプレッシャーを感じるタイプの人は、営業職において心身のバランスを崩しやすい傾向があります。

その場合、他の職種を検討することで、自分に合った働き方を見つけられる可能性があります。

目標達成に対するストレスを和らげる環境を選ぶことで、より健全なキャリアを築けるでしょう。


以上が、営業をやめたほうがいい人のタイプ別の特徴となります。次には、営業をやめたほうが良いのかも、、、と悩んでいる方の解決策を提示していきます。

辞めるべきか迷った時の改善策は、自己分析を徹底して行う事

営業を辞めるべきかどうか悩んでいるなら、まずは自己分析を徹底して行うことが重要です。

自己分析を通じて、自分の適性や本当に求めているキャリアを明確にすることで、次の行動が変わってきます。

具体的な自己分析の方法について、詳細を見ていきましょう。

紙に書き出すなどで自分と向き合うのが最初の一歩

自己分析を始める際にまず取り組むべきことは、自分が何を大切にしているのかを紙に書き出すなどして整理することです。

営業職を続けることのメリットとデメリット、自分の強みや弱み、価値観を冷静に評価することで、次に進むべき道が見えてきます。

重要なのは、感情的に行動するのではなく、論理的かつ客観的に判断することです。

自己分析を通じて、自分にとって最適なキャリアパスを見つけることができるでしょう。

おすすめの方法の一つとして、『本当にやりたいことの見つけ方』という本を活用するのも効果的です。

この本を参考に自己分析を進めることで、自分が心のそこからやりたいことが見つけられます。

私自身もこちらを活用したことで、マーケティングへの転職を決めました。

次の記事で自己分析の具体的な方法や実際に行った体験を詳しく紹介していますので、ぜひ併せて参考にしてください。

行動して新しい人と出会い、視野を広げるのが次のステップ

自己分析の次のステップは、自分の考えを人に話して整理したり、自分にはなかった視点やアイデアを他者から得たりして、さらに磨きをかけることです。

事業交流会やネットワーキングイベントに参加することで、想像もしなかった発見や新たな目標を見つけられる可能性があります。

私自身、営業職時代には他職種の方々と交流する機会がほとんどありませんでした。

しかし、転職活動中にカジュアル面談を通じてエンジニアやマーケターの方々と話す機会があり、それをきっかけに他職種への具体的なイメージを膨らませることができました。

このように、行動を通じた自己との対話を行うことで、自分の問題点や課題をより明確にすることができます。

それによって、次に取るべき具体的なアクションが自然と見えてくるでしょう。

例えば、営業を続けてスキル習得に取り組むのか、それともキャリアチェンジを目指して新たな分野の学習を始めるのか。その選択肢は、行動を通じて得た気づきにより確信へと変わっていきます。

目標を見つけることで人生の可能性が大きく広がり、それまで意味を感じられなかった業務にも新たな意味が生まれます。

その結果、日々の仕事がより明るく、前向きなものになっていくでしょう。

自己分析後は、目標に向かって猪突猛進

自己分析を経て、自分が本当にやりたいことや目指したい目標が見つかったなら、それは大きな一歩です。

しかし、そこからが本当のスタートライン。

今度は時間、お金、人脈など、自分が持つすべてのリソースを活用し、その目標に向かって突き進みましょう。

行動し続けることで、思い描いた未来に一歩ずつ近づけるだけでなく、予期しないチャンスや成長も得られるはずです。

迷いを乗り越えたあなたの行動は、必ず次の道を切り開いていきます。それぞれの道の具体的な行動策を見ていきましょう。

スキル不足が原因なら、努力次第で未来を変えられる

自己分析の結果、営業職が好きで、単にスキルや経験が不足しているだけだと感じた場合、続けるという決断をしたのであれば、不足している部分を補うことで課題は解決できます。

そのため、まず自分がどこにスキル不足を感じているのかを細かく洗い出すことが重要です。

例えば、それが商品の販売手法なのか、人と接することそのものなのか、あるいはノルマやプレッシャーへの抵抗なのかを明確にすることで、適切な対策を講じることができます。

ノルマやプレッシャーが特に苦しいと感じる場合は、自己管理能力やストレス耐性を高める方法を学ぶことが有効です。

その一例として、スティーブン・R・コヴィー著の『7つの習慣』を読むことをお勧めします。

この本の「主体的である」という習慣は、自分の価値観や優先順位を明確にするヒントを与えてくれ、ノルマやプレッシャーに冷静に対応し、自分のペースで業務を進める力を育むことができます。

また、セールススキルやコミュニケーション能力、マーケティング知識に課題を感じる場合は、オンラインコースや専門書籍を活用して体系的に学ぶことが効果的です。

具体的には、セールストークの改善や顧客との関係構築、新規営業のアプローチなど、実践的なスキルを磨くことで自信がつくでしょう。

このように、スキル不足が原因で成果が出せていない場合、学習を通じてスキルを向上させることは「辞めるべきかも」という不安を解消する有力な方法となります。

学びと実践を繰り返す中で、「営業職に向いていない」のではなく、単にスキルや経験が不足していただけだと気づくこともあるでしょう。

それでも「営業は無理」と思うなら、勇気を持って新たな一歩を

自己分析を行っても「辞めたほうがいい人の特徴」に多く当てはまったり、スキルを学んでも成果を出せるイメージが湧かなかったりする場合は、思い切って営業職から離れる決断をすることが大切です。

私の場合、営業そのものは楽しめていましたが、目標に追われるプレッシャーが非常に苦痛でした。

若い頃は何とか乗り越えられましたが、結婚を機にワークライフバランスや体力の面で「この先もずっと営業を続けるのは難しい」と感じ、30代で辞める決断をしました。

同じように「営業は無理だ」と感じるなら、自分を守るためにも辞める勇気を持つことが必要です。

辞める判断は早い方が良いことが多く、早めに適切な行動を取ることで、自分に合った職場や職種を見つけるチャンスを広げられる可能性があります。

「営業が自分に向いていない」と感じたら、その気持ちに素直になり、行動を起こすことで、より自分に適したキャリアを築くことができるはずです。

無理をして続けることは、精神的・身体的な健康を損なう原因となり、長期的にはキャリアにも悪影響を及ぼす可能性があります。

自分に合った環境で働くことで、健康的で充実した働き方が実現できるでしょう。


以上が辞めるか悩んでいる人への解決策となり、営業を続ける方はスキルを磨き続けてください。辞めると決断した人には、最後に、おすすめの仕事を提案していきます。

営業経験を活かしやすいおすすめの仕事

営業職が自分に向いていないと感じる方もいるかもしれませんが、そんな方でも輝ける職業がたくさんあります。

ここでは、営業以外でおすすめの仕事について3つの仕事を解説します。

営業以外でおすすめの仕事について、それぞれの職種の特徴や魅力、未経験での難しさなどを詳しく説明していきますので、自分の興味やスキルに合った新たなキャリアの選択肢を見つける参考にしてください。

Webマーケター

Webマーケターは、私が営業経験者に最もおすすめする職種です。

なぜなら、営業で培ったスキルを活かす場面が非常に多いからです。

ただし、「Webマーケター」と一言で言っても、その職種は多岐にわたり、営業マンにとっては、想像以上に幅広い分野があるため、注意が必要です。

特に営業経験を活かしやすいと感じているのが、私自身がキャリアチェンジした法人向け商材でのリードジェネレーション型マーケティングです。

これは、Webマーケターが獲得した見込み客を営業マンがクロージングするというスタイルの手法に関わるポジションです。

この仕事が営業経験者に向いている理由は、営業マンと同じ目線で話ができる点にあります。

たとえば、営業マンはより質の高い見込み客を求めてマーケターに要望を出しますが、マーケター側は案件数を重視してしまう傾向があります。このギャップを埋めるには、営業を経験しているマーケターが適任だと私は考えています。

むしろ、営業経験があることで、より優れたマーケターになれる可能性が高いと思います。

営業職とWebマーケターは非常に相性が良い組み合わせです。

そのため、営業経験を活かして新たなキャリアに挑戦したい方には、Webマーケターは非常に有効な選択肢といえるでしょう。

実際に、私はこのキャリアチェンジを30代から実現し、充実した毎日を送っています。私の経験をまとめた記事は以下からご覧ください。

広報

広報は売上に直接結びつく職種ではないため、営業とは異なる側面を持ちますが、営業職で培ったスキルは広報業務でも大いに役立ちます。

具体的には次のような点です:

  • コミュニケーション能力:営業で培った対人スキルは、メディア対応や社内外の関係構築で強みになります。
  • プレゼンテーション力:製品やサービスを効果的に伝える能力は、プレスリリースの作成やイベント企画に活かせます。

広報の具体的な仕事は、企業や組織が社会との良好な関係を築き、維持するための活動全般を指します。

以下のような業務が含まれます:

  • メディア対応:記者会見の企画・運営、プレスリリースの作成、メディアからの取材対応などを通じて、報道機関との関係を構築・維持します。
  • 社内広報:従業員向けに企業の方針や活動状況を伝え、社内の一体感やモチベーション向上を図ります。
  • 危機管理対応:不祥事やトラブルが発生した際、迅速かつ適切な情報発信を行い、企業の信頼性を守ります。

広報の主な目標としては、メディア掲載数やブランド好感度の向上が挙げられます。

また、広報はマーケティング部門と連携することが多く、業務内容が重なる部分もあります。

未経験から広報職へ転身を目指す場合、以下のスキルを身につけることが求められます:

  • 文章力の向上:プレスリリースや社内報作成に必要な、わかりやすく説得力のある文章を書く能力を鍛える。
  • リスクマネジメントの理解:不祥事やトラブル時の適切な対応方法を学び、企業を守るための準備をする。

広報職では、営業のような数値目標へのプレッシャーは軽減される一方で、企業を守る責任感やトラブル発生時の瞬間的なストレスがあります。

しかし、営業とは異なり、受け身の仕事も多く、内向的な性格の方でも十分に充実した働き方が可能です。

広報職は、営業とは異なる視点での仕事に挑戦したい方にとって、魅力的な選択肢の一つです。

まずは情報収集を始めてみてはいかがでしょうか。

人事

私の周りでは、営業職から人事へキャリアチェンジする人が多くいます。

その理由の一つは、マーケティングや広報と同様に、営業と人事の仕事に共通するスキルがあるためです。

営業で培ったコミュニケーション能力や交渉力は、人事の採用活動で大きく役立ちます。

ただし、人事の仕事は採用活動だけにとどまりません。

離職防止策や時間外労働の是正、評価制度の構築、研修プログラムの設計など、より広範な業務が求められます。

これらには、営業力だけでは不十分であり、企画力、メンタルヘルスへの理解、労働法の知識などが必要になります。

「人が好き」という方には、人事は非常に向いている職種といえるでしょう。

また、営業で培ったスキルを活かせる点でも魅力的です。キャリアの選択肢の一つとして、ぜひ検討してみてください。

営業とは全く別の仕事

ITエンジニアやWebライター、Webデザイナーといった職種もキャリアチェンジの選択肢として考えられますが、転職には相当なハードルがあります。

その理由は、営業職との共有スキルが少なく、専門的なスキルや知識が求められるためです。

例えば、エンジニアではプログラミング言語やバグの修正に関する知識、デザイナーではAdobe製品の活用スキルなどが必須です。

これらのスキルは営業職の中では基本的に身につかないものです。

ただし、不可能ではありません。

新卒と同じ評価からやり直す覚悟で転職活動に取り組めば、道は開ける可能性があります。

ただし、最低限の知識やスキルを身につけたうえで挑戦しないと、スタートを切ることすら難しいでしょう。

また、家族を養う必要がある場合、収入の制限や生活面での不安から一部の選択肢を諦めざるを得ない場合もあるかもしれません。

しかし、これらのハードルを乗り越えられれば、フリーランスとして独立する道や、スキルを活かして自由な働き方を手に入れる可能性も見えてきます。

この選択肢を検討する際には、十分な情報収集と深い検討が欠かせません。

私自身、営業からエンジニアへのキャリアチェンジを検討したことがあります。

年収の高さや独立の可能性に魅力を感じて挑戦を考えましたが、多くの面談やリサーチを通じて最終的には諦めるという判断をしました。

▼私の経験談は以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。

未経験からの転職を成功させる進め方

自己分析を行った上で、転職エージェントに相談するか、企業の採用担当者に直接接触し、実現可能性を探ることが重要です。

接触が有効な理由は、自分の現在のスキルが市場でどの程度通用するのかを確認できるからです。

例えば、マーケターや人事への転身を希望する場合、営業職で培ったスキルをどのようにアピールすれば効果的かを試し、書類選考や面接での通過率を見極めましょう。

もし書類が通らない、エージェントに反対される、条件が合わないといった壁に直面した場合は、目指す職種で求められるスキルや知識を身につける必要があります。

その後、スキルを補強して再び転職活動に挑戦し、自分の市場価値を再確認することができます。

このプロセスを繰り返しながら、徐々に目指すキャリアを実現していきましょう。

長期的なキャリアプランの重要性

未経験からの転職で重要なのは、短期的な視点だけでなく、長期的なキャリアを考えることです。

その理由は、未経験の場合、知識があっても実務経験が求められ、すぐには目指すキャリアに到達できない場合があるためです。

こうした場合、まずは近い職種や関連分野に一歩踏み出すことを検討するのも効果的です。

私自身、マーケティング職に転身する前に、社内異動で営業企画のポジションを経験しました。

このステップを挟んだことで、スムーズにキャリアチェンジを達成することができました。

こうした長期的なキャリア戦略を踏まえて、具体的にどのように進めるべきかは、転職エージェントに相談するのが最善の方法です。エージェントはあなたの状況や目標に応じた的確なアドバイスを提供してくれます。

未経験から転職エージェントを活用する方法については、以下の記事をぜひ参考にしてください。

未経験からの転職活動時のエージェントの使い方と注意点

最後に、未経験から転職活動を進める際のエージェントの活用方法についてお伝えします。

まず覚えておきたいのは、エージェントは奉仕活動ではなく、営業職の一種であるという点です。

エージェントは、求職者という「商品」を扱う営業でもあります

そのため、軸や明確な考えを持たずに相談すると、エージェント側は「受かりやすい求人」を提案する傾向があります。

なぜなら、求職者を適度に採用させることで報酬を得る仕組みだからです。

こうした状況を避けるためには、明確な軸や方向性を持った上でエージェントに相談することが重要です。

これにより、対等な立場で話を進めることができ、エージェントをビジネスパートナーとして活用できます。

次に、どのエージェントサービスを利用すべきかについてですが、まずは求人数が多い大手求人エージェントに相談するのがおすすめです。

これにより、幅広い視点からアドバイスを受けることができます。

大手エージェントは非公開求人も多く保有しているため、サイト閲覧だけでは得られない情報が得られるでしょう。

具体的には以下のようなエージェントがおすすめです:

  • doda
  • マイナビエージェント
  • ビズリーチ
  • リクルートエージェント

これらは業界最大級の求人数を持つエージェントであり、幅広い選択肢の中から適切な求人を提案してもらえます。

▼エージェントのより詳細な活用方法や注意点については、以下の記事をご覧ください。

まとめ:営業を辞めてもネガティブにならない

営業を辞めることは、決して「逃げ」ではありません。

人生が終わるわけでもありませんし、むしろ営業経験は非常に貴重な武器になります。

私が特に参考にしているのは、リクルート初代フェローであり、奈良市立一条高等学校の校長を務めた藤原和博氏が提唱する「100万人に1人の人材」になるための考え方です。

この考え方は、営業を辞める決断をした人にとって、大きな勇気を与えるものだと思います。

藤原氏の理論によると、人は3つの分野でそれぞれ1万時間(おおよそ5~10年)を費やし、その分野でプロになることで、それらを掛け合わせた「100万人に1人の希少性」を持つことができるといいます。

具体的には、1つの分野に1万時間を費やせば、100人に1人の専門性を身につけることができます。

それをさらに他の2分野で繰り返すと、100×100×100=1,000,000、つまり100万人に1人の存在になれるという計算です。

この希少性は、オリンピックメダリスト級のレアさに相当するとも言われています。

営業一本で突き進むことは非常に険しい道かもしれません。

しかし、営業で培ったスキルを別の分野と掛け合わせることで、他にはない価値を持つ希少な存在になることができます。

私自身、この考えに沿って行動するようにしました。営業経験を活かしつつ、新たな分野での挑戦を続けています。

皆さんもぜひ、今のキャリアを前向きに捉え、悲観することなく行動していきましょう。営業を辞めたことが、より良い未来へのスタートラインになるはずです。

参照:https://globis.jp/article/6567/

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